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【英語文法】Due to と Because of の違い

先日、英語チェックに出した論文が返ってきた。
かなり細かく見てくれているのだが、いくつか気づいた点があって備忘録として残していく。

最もパターンとして直されていたのが、due toが軒並みbecause ofに直されていた点だった。
因果を示すような文章でdue toを多用していたのだが、ほとんど全てbecause ofに直されていた。


due to と because of は互換できない

そもそもdue toとbecause ofはどちらでもいいのではないか?とうっすら考えていたが、これが間違いであることが調べてわかった。

日本の文法書ではdue toもbecause ofも群前置詞という形で学ぶのだが、その実際の用法は異なるらしい。


due to は形容詞的に使う。

due to は雰囲気として because of よりもフォーマルな感じもするので、論文に使いがちだった。
しかし、用法としては due to は形容詞的に使うものであり、名詞を修飾するか名詞の補語となる使い方しかできない。

His failure was due to the accident.

という文章であれば、due to ~ は his failureという名詞の補語である。
基本的に due to はbe動詞のあとに来るような用法で使うらしいが、限定的用法ではそうでない場合もある (例 The flood due to a heavy rain.)。


because of は動詞を修飾する

一方で because of は動詞にかかる使い方をする。

He failed because of the accident.

という文章であれば、because ofはfailedという動詞を修飾している。

互換できないので、以下のような使い方はそれぞれ誤りになる。

X He failed due to the accident.
X His failure was because of the accident.

私の場合は、上記1つ目の誤用が多かったので、軒並みbecause ofに変えられていたようだ。
非常に勉強になった。

見分けるためのテクニック

参考URL:
https://www.dailywritingtips.com/because-of-and-due-to/

上記の記事に書かれていたテクニックだが、due toが使えるかどうかは caused by で置き換えられるかどうかで見れるようだ。

My low grade was due to lack of study.
My low grade was caused by lack of study.

上のように、caused by で置き換えても意味が通じる場合は due to が使える。
しかし、

I failed the exam caused by lack of study.

という文章は、意味が通じない。試験が勉強不足によって引き起こされたわけではない。
この場合は、

I failed the exam because of lack of study.

が正しい用法となる。

この見分け方であれば、due to が限定的用法で使われても見分けられる。

The flood due to a heavy rain washed the bridge away
The flood caused by a heavy rain washed the bridge away

名詞にかかっているので意味が通じる。


文法については英語でググるほうがいいかも。

英文法については、英語話者の中でも理解していない人はたくさんいて、それに伴って多くの解説サイトやQ&Aサイトがある。

Stack ExchangeにもEnglish Language and Usageというコーナーがあり、英語の使い方に対して質問と回答が示されている。
今回調べた際も、以下の記事も参考にした。
english.stackexchange.com

その他にも例えば、"Due to v.s. because of" とか "Due to because of difference"などと検索すると、記事が出てくる。
www.rd.com
https://linguistech.ca/Tips+and+Tricks+-+Because+of+vs.+Due+to


問題は日本語でググった場合である。
「due to because of 違い」でググって上位に出てきたサイトを3つほど示してみよう。

eigo-box.jp
eigo-benkyo-kai.hatenadiary.jp
gimon-sukkiri.jp

これら日本語の説明に共通しているのは「ニュアンス」に重きを置いている点である。「ネガティブさ」とか「使う場面」を重視して解説を行っているが、見てもらえば分かる通り、
上で説明した使い方に照らし合わせれば、間違っている例文も見られる。

しかし、完全に間違っているとも言えないのは、英語でも論文などのフォーマルな文章を書くことと、コミュニケーションツールとして話すことで使い方が異なってくるからである。
Stack Exchangeの記事でも言及されているが、「厳密には互換できないが、日常会話ではよく混ぜて使われている。」そうである。

そういう意味で、話し言葉としての英語ではニュアンスも大事になってくる。
しかし、フォーマルな英語を書く場合は、英語で調べたほうが正しい議論がなされている可能性が高いので、文法的な違いなどは英語で検索したほうがいいだろう。
日本語の記事の場合は、本当に英語を理解している人間が書いているかどうかはわからないが、英語であればその英語を見ればある程度わかる。


英語での文章の書き方としては、有名だが以下の本が大変参考になる。
日本で教えていた英語ネイティブに寄る本なので、日本人の思考回路をよく理解していて、日本人にありがちな間違いを指摘してくれる上に、言い換えなどが丁寧なので、腑に落ちる。一度通読したあと、書いてるときに引っかかったら辞書的に引くように使うのがおすすめである。

日本人の英語 (岩波新書)

日本人の英語 (岩波新書)


余談だが、論文の英語チェックにはお金がかかる。
しかし、弊学の場合は、大学のお金で英語チェックを出すサービスを利用でき、しかも事務スタッフに論文送るだけで全てやってくれるというのだ。
学術に対する力の入れようと感じる一方で、ノルウェー人はかなり英語うまいので、英語チェック使わない人も多い。
直すところが多すぎて、英語チェックの人もびっくりしたかもしれない・・・。