データ分析メモと北欧生活

旧Untitled Note. データ分析、計量経済・統計とR、水産管理、英語勉強、海外生活などについて備忘録や自分の勉強のOutputの場所として

MENU

ノルウェーで自動車の運転免許の実技テストを受けた話

タイトル通り、実技テストを受けた話です。

日本の運転免許を持っている方なら、ノルウェーに入って1年以内なら実技テスト免許で交換できるので、あまり日本人に需要のない話ではあります。
日本の免許の切り替えについての詳細は大使館のウェブページに載ってます。
運転免許証 : 在ノルウェー日本国大使館

 

実際に切り替えた方は、例えば以下のブログとか。
Convert the driver’s license

 

しかし、私の場合は日本の免許とアメリカの免許両方持っていた上に、アメリカの免許が失効しかけていたので、アメリカの免許の方を切り替えようと決めました。
日本の免許を切り替えると、日本の免許を取り上げられてしまうので、また帰国時に切り替え申請するか紛失したことになって再発行することになるのでわりとめんどくさいな~と思ったからです。
あと免許の翻訳を作りにオスロに行くのがめんどくさい。

結果的にアメリカの免許を切り替えると、実技テストを受けないといけないため、費用・時間ともにかかってしまったので、微妙でした。

費用

まず気になるお値段ですが、結果的にけっこうかかった。

眼科検診 795
自動車レッスン x 5 3425
試験用自動車レンタル 2300
試験費用 1100
免許用写真 80
免許申請費用 300
合計 8000

今日のレートだと、合計で104,585円かかってますね。自分で計算してて冷や汗出てきた。

手続き

基本的な手続きは以下のサイトに説明があります。
Exchanging driving licences from non-EU/EEA countries | Statens vegvesen

このサイトによれば、オーストラリア・カナダ・香港・イスラエルモナコニュージーランドサンマリノ・韓国・アメリカ・スイス・グリーンランド・日本の免許であれば交換できるようです。
ちなみにこのリストはEU/EEA以外の国のリストです。EU/EEA圏内なら基本的に同じカテゴリーでそのまま免許を使って運転できるみたいです。

眼科検診

まずサイトにある申請書に記入します。その際に個人の健康状態についての質問があります。僕の場合は1番の眼鏡がいるってところでひっかかってるのでYesにしました。すると、次のページで「1番の質問にYesと答えた人は、視力の診断書が必要です。」とあります。ノルウェーの場合は、眼鏡屋さんがこういう診断を行ってます。私は近所のSpecsaverという眼鏡屋さんにいって視力を測ってもらい、診断書を発行してもらいました。これが上の費用の表での「眼科検診」。

いざ申請

申請書と診断書、パスポート、個人番号が書いてある紙を持ってtraffikstasjonに行きます。
Trafikkstasjoner | Statens vegvesen

まぁこういう役所にありがちですが、遅めに行くとめっちゃ待たされます。番号を取って待つのですが、午前遅めとかに行くと昼食挟むせいで窓口の数が減ったりするので行けるなら朝早く行ったほうがいいです。
外国免許を切り替えたい旨を説明して申請書等を提出します。申請が受け付けられると結果が出るまで待っててねと言われます。この結果はAltinnの方に送られてきますので、MinIDもしくはBankIDが必要です。

結果

申請から一ヶ月弱ぐらいで結果が来てました。
結果は実技試験をパスしたら交換できますよ、とのこと。
これはアメリカの免許の州によって違うのか、アメリカはどこでも実技テスト必要なのかどうかわかりません。
以下のWikiによれば、基本的に実技テストは必要っぽいです。日本は安全基準が高いからいらないのかな?左側通行なのに実技試験いらないっていうのはちょっと謎だけど。
wikiprocedure.com

実技試験のアポ

実技試験の予約は電話かもう一度オフィス行くか、自動車学校を通してオンラインで行います。

実技試験のためには教習車(助手席にブレーキペダルついてるやつ)が必要ですが、自動車学校に借りて試験を受けないと行けないっていうシステムになってます。
そのため、グーグルで適当に自動車学校探して、電話してみました。日本の自動車学校と違って、すっごいカジュアルな感じで対応してくれました。
試験のための自動車レンタルもなれているようでしたが、「試験は割と厳しいので一度レッスン受けることを進めるけど~」と言われて、同時にレッスン費用も教えてくれたので、
一度受けておくことに。

ノルウェーの自動車レッスン

「じゃあ○日の○日に来てよ!」っということで行ってみたら、搬送トラックが行き来する大きな駐車場の片隅にある雑居ビルの中にある一室。
日本の自動車学校のイメージで行ってたので、練習場とかあるのかと思ってたけど全然違う。しかもオフィスに鍵かかってて誰もいない。約束の時間から数分して
パーカーにジーンズの兄さんが登場。オフィスに入って少し手続きの話をした後「じゃあ乗ってみようか!」ってことで運転することに。特に入学金とかそういうのはないっぽい。

レッスン、といっても堅苦しいものではなく教官?の言う方向に向かって運転していくだけ。例えば、オスロって言われたオスロって書いてある青看板を見てその方向に行く。次のメッセージがあるまではオスロ行きを続けて、新しい目的地が告げられるとその方向に行く、というだけ。なんかただのドライブみたいになってきて、教官も「最近結婚したんだけど、新婚旅行に日本行こうと思ってるんだよね~」なんて話をし始める。まぁ運転自体は私も慣れてるので、特に問題なく運転する。

レッスンの前半は教習所のオフィスがあるところから、試験場のあるtrafikkstasjonまで運転。そこの駐車場に止めて、運転に関するフィードバックをもらう。
彼のフィードバックでは、運転自体は慣れてるから問題ないけど、ノルウェー特有の交通ルールに慣れておいたほうがいいねってことだった。
以下にその交通ルールをまとめておく。

ノルウェーの交通ルール

優先道路

ハイウェイとかではない一般道では、優先道路が設定されている。優先道路かどうかは以下の看板で示されている。

f:id:keita43a:20190319225728p:plain
優先道路

もしこの看板が立っている道路なら、自分が優先なので右から入ってくる車はさほど気にしなくていい。

問題はこの看板が立っていない道路である。例えば自分が走っている道路がまっすぐで、右側から別の道路がつながっているT字路があるとする。
この場合は、自分がまっすぐ走っていても右側から入ってくる車を入れてあげないといけない。試験の場合は、こういう道ではきちんと右側を確認しながら減速しているかどうかが見られるらしい。
こういう道は住宅地とな田舎道に多かった印象がある。右から入って来る道路がストリート名のある道路であれば入れてあげないといけないが、ただ番号が書いてあるだけの道なら道路とみなされないので譲る必要はない。

ラウンダバウト

f:id:keita43a:20190319231140p:plain
Roundabout

日本でも信号機より効率的という説があって取り入れられ始めているラウンダバウト(トラフィックサークル)だが、ノルウェーはめっちゃ多い。
アメリカでも大規模なものはあまりなかったので、わりと入るタイミングや出方がわからないところもあった。

まず入るときだが、交差点と同じように最終的に出る出口が左なら左ウィンカー、右なら右ウィンカー、まっすぐなら何もつけずに進入する。すでに入っている車が優先だが、入るタイミングに少し慣れが必要な印象。
一車線しかなければそのまま進入だが、2車線なら例えば四叉路で左に行くなら左車線、直進と右折なら右車線から進入する。
2車線のラウンダバウト場合は、進入した車線と退出する車線は同じレーンでないといけない。あとラウンダバウトから出る場合は右ウィンカーをつける。
左折のときに多いのが、ラウンダバウトの内側の車線から退出する場合で、外側レーンに走っている車がいないかしっかりチェックしないといけない。実際危ないし、試験官はしっかりチェックしている。




あとは基本的に同じルール。歩行者がいたら横断歩道は一時停止だし、スピードは指定がなければハイウェイで80km/h, 一般道で50km/h。
ノルウェーはわりと歩行者が信号無視したり横断歩道がないところを横断したりすることが多いので、注意が必要だ。

試験日程

試験の日程は上述の通り、電話かオフィスか自動車学校で予約する。朝8:10というスロットがよく空いているが、朝早いし何より通勤ラッシュとかぶるのでおすすめしないらしい。
私の場合は自動車学校の車の空き具合と、試験のスケジュールの兼ね合いで、少し間が空いてしまうのでもう一度レッスンを入れることにした。
上の費用の表でレッスンx5となっているのは、レッスン1単位が45分だが、短いので一回のレッスンで2単位(1時間半)使った。
その上に、試験の日に自動車学校から試験会場まで運転して行くときに、最終確認という意味で少し練習しながら行くので、それに1単位。それで合計5単位という内訳である。
特に指定したわけではないのでそういうもんなのだと思う。

試験

試験の日は、上述の通り教官と一緒に試験場であるtrafikkstasjonに向けて移動する。
その後、試験場の窓口で試験の申請を行う。その場にあるスピード写真機で写真も撮影する。
試験費用と写真の費用で1180NOKを支払う。高い。

運転試験は、trafikkstajonのパーキングロットから始まる。試験官と一緒に車に乗り込んで、まず試験の説明を聞く。
以下の点が説明された。

  • 運転し始めてから帰ってきて駐車するまでのトータルを見ている。
  • 試験官は目的地の方向を指示するので、次のメッセージがあるまでは言われた目的地に向かって進む。しかしわからなければ聞いてもいいし、目的地を間違っても減点はなく、戻るだけ。
  • 黙っておくかちょっとした会話するか選べるけどどっちがいい?と聞かれるので、一応黙っておくほうを選んだ。

ちなみに試験はすべて英語で行ったけど、事前に英語がいいことを伝えておくほうがいいらしい。私は伝え忘れていたが、試験の申込みも全部英語で行ったので察してくれていたっぽい。

次に試験が始まるが、安全確認に関する簡単な質問を聞かれる。私の場合は、パワーステアリングが機能しているかどうかチェックせよという問題。ハンドルを動かして、その後またエンジンを付けてからハンドルを動かして動く範囲が広いですね、と説明する。簡単である。次に、もしパワステが動いてなかったらどうするか?という質問が来た。ノルウェーではパワステ動かなくても運転はしていいが、ハンドルがすごく重くなるので気をつける、というのが模範解答になる。

これらの安全確認に関する質問については、自動車学校で質問と解答がまとめられた紙をもらっていたので一読しておいた。

その後、いよいよ出発。試験内容はレッスンとほぼ一緒である。
記憶が正しければ駐車場から出る→ラウンダバウトから住宅街方向に出る→住宅街をグルっと回ってハイウェイへ→ハイウェイから田舎道に出る→田舎道をグルっと回ってまたハイウェイへ→ハイウェイから出て住宅街の狭い道へ→パーキングロットのある狭い道でUターンしろと言われる→またハイウェイに戻る→ハイウェイから別の田舎道へ→田舎道からtrafikkstasjonの駐車場へ戻る、という順番であった。

一時停止から70km制限の道へ出る時に周りの車が速くて入りにくかったが、試験なので保守的に待った。
あと、ラウンダバウトで出る時にレーン変更(ルール違反)しながら出てくる車がいたのでヒヤッとしたがうまく対応できたので高評価だったらしい。

合格後

駐車場に帰ってきて、試験官がiPadで結果をアップロードした後、合格が告げられる。

合格したら、窓口に行ってIDを見せ、申請料の300NOKを支払う。それで仮発行の免許がもらえる。カード型の免許は数日で届くらしい。




関係ないけど、ノルウェーで有名なラウンダバウト。
www.youtube.com

オスロとベルゲンの間にある長いトンネルの間にあるらしい。青い光で空を表現してるらしいが、むしろ幻想的になってないか笑