【ノルウェー】トロルトゥンガ(トロルの舌)に行ってきた[2019年7月最新情報]行き方・初心者向けTipsなど
フィヨルド絶景で有名なノルウェーですが、特に有名な場所の一つがトロルトゥンガです。
日本語に訳すと「トロルの舌」つい先日ここに行ってきました。トロル、トロールはノルウェーでは想像上の森の妖精で、怪力・凶暴な生き物らしい。
今年になって登山道についての変更になった部分や、ハイキング経験があまりない初心者の妻と一緒に行って勉強になった部分もあるので記録しておこうと思います。
行く前にブログ記事を日本語と英語両方で検索したり公式サイトものぞいてみたのですが、ネット上の情報は古くなっているところもあったみたいです。
トロルトゥンガへの行き方、滞在など
トロルトゥンガへのアクセス
トロルトゥンガはノルウェー西部の少し内陸にあるOdda(オッダ)という街の少し北にあります。
多くの宿泊場所はこのOddaにあるようですが、Trolltungaの登山口に近いTyssedal (ティッセダル)にもいくつかあります。
オッダへの行く方法ですが、バスか車になります。
首都オスロからバスで行く場合は、以下のバスがOddaに止まります。6~7時間で価格は変動がありそうですが650クローネぐらいです。
僕はオスロから夜行でベルゲンに行ったときに使いましたが、普通の観光バスに長時間座ることになるので、ハイキングをする前に疲れてしまいそうであまりオススメしません。
Haukeliekspressen – Express bus Oslo - Åmot - Haukeli - Haugesund/ Odda - Bergen
西部の年ベルゲンからバスで行く場合は、都市間の路線バスが出てます。乗り継ぐことも可能ですが、930番のバス一本で行くのが普通です。
3時間ぐらいで一日3本ほど出ているようです。以下のサイトでBergen busstasjon (ベルゲンバスステーション)からOdda busstasjonまで検索すると時間が出てきます。
https://www.skyss.no/en/
登山口とパーキング
トロルトゥンガには現在、パーキング(駐車場)が3つあります。それぞれ下から順にP1, P2, P3となっています。
かつての登山口はP2で、オッダなどからのシャトルバスなどはここまで上がってきます。
駐車料金はそれぞれ
- P1: 300NOK
- P2: 500NOK
- P3: 600NOK
と下から順に上がっていきます。
P1に駐車する場合は、自力で道路沿いを歩くか、シーズン(6月〜9月)ならバスがあります。
シーズン外ならタクシーも使えるようです。このP1-P2間のバスは一人90NOK~100NOKです。
P1からP2までの道の幅は1台分しかなく、ところどころ行き違える幅の場所がある感じなので、注意して運転する必要があります。
P2にはTrolltunga Activeというツアー会社のオフィスやショップがあり、トイレもここが最後です。
P2からP3に行くにはP3の駐車場を事前に予約している必要があります。(7月1日から9月15日の間)
予約は以下のページからで、飛び込みで行ってもP2にゲートがあるので上に行くことすらできません。
www.trolltunganorway.com
P2からP3は徒歩か、シャトルバスに乗ることもできます。これはオッダやP1からくるシャトルバスとは別です。
値段は上に上がるときは130NOK、下に降りてくるときは100NOKですが、上に行くときに使っていれば降りるときは70NOKになるので合計200NOKになります。カード払いでOKなのが助かりますね。
登山準備:防雨、防寒を!
準備としては、基本的には日帰り登山の準備です。
観光ついでに、普段着で来ているような人をちらほら見ましたが、絶対にやめたほうがいいです。
登山道はフィヨルドの上を歩く感じなので岩がゴロゴロしていて足場が悪く、また水も流れているので、
きちんとした登山靴でないと怪我をします。防水で足首まで守られている登山靴がよいです。
また、私達は7月に行ったにもかかわらず雪が降っていました。
かなり寒くなることがあるので、防水・防風のレインコートの下に重ね着できるフリースなどを持っていった方がいいです。
全体としての標高差は、P3からならあまりありませんが、何より長いです。
妻は初めての長い登山だったのでハイキングポールを両手に持ってもらいましたが、足への負担が軽減されていたと行っていました。
地元のツアー会社であるTrolltunga Activeが主催するガイド付きツアーでもハイキングポールを貸し出しているみたいです。
妻は日本で買ってきましたが、ノルウェーで値段を見ると全く同じ商品がほぼ2倍の値段だったので、日本から来る方は出発前に準備しておくことをオススメします!妻が使ったのは以下のハイキングポールでしたが、かなりよかったようで28km走破した後も疲れながらも脚の負担が少なく済んだようです。
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コンビニで買ったようなビニールのポンチョや、傘をさして歩いている人もいましたが、かなりつらそうでした。
インスタなどで有名になったスポットなので気軽に来る人がいますが、ドライブがてら立ち寄るような簡単さではないです。
当日のスケジュール: P3から往復約10時間
前日にオッダのハーダンゲルホテルに宿泊して、当日は朝6時に出発しました。ハイキング経験があって歩くのが早い人や、P3から出発するならもう少し遅くてもよさそうです。
時間 | 地点 | 登山開始から | メモ | |
---|---|---|---|---|
5:30 | 朝食 | 5:30から開いていました | ||
6:00 | ホテル出発 | |||
6:30 | P2駐車場到着 | |||
6:45 | 登山開始 | |||
7:15 | 2km地点 | 30分 | 残り12km | |
7:37 | 3km | 53分 | 残り11km | |
7:51 | P3 | 1時間6分 | シャトルバス乗降地点 | |
7:56 | 4km | 1時間12分 | シャトル降り場から登山道入ってすぐ | |
8:13 | 5km | 1時間28分 | キャビンが見える | |
8:44 | 6km | 1時間59分 | 勾配が上がる坂の途中 | |
9:34 | 7km | 2時間50分 | 傾斜を上がり切る手前 | |
9:58 | 8km | 3時間13分 | 湖が右手見えたあと上がったところ。 | |
10:26 | 9km | 3時間41分 | 避難小屋がある | |
10:58 | 10km | 4時間13分 | 大きな岩がある | |
11:20 | 11km | 4時間35分 | 少し上がる道の途中 | |
11:47 | 12km | 5時間2分 | ||
12:15 | 13km | 5時間30分 | 黒い岩場の上 | |
12:35 | Trolltunga | 5時間55分 | 展望スポット到着 | |
13:45 | Trolltunga | 7時間 | 下山開始 | |
14:30 | 12km | 7時間45分 | ||
14:57 | 11km | 8時間12分 | ||
17:34 | P3 | 10時間49分 | 残り4km 妻のみシャトルバスで下山 | |
18:07 | P2 | 11時間22分 | 下山完了 |
帰りに寒さでペンが書けなくなってしまったので記録が抜けてますが、帰りのルートは行きと同じです。
全行程で約11時間30分、P3からの往復だと約9時間45分です。
登山経験のある友人1人と私の妻の3人で行ったのですが、ペースは登山初心者の妻に合わせて、
頂上で写真取る時間や、休憩の時間も含めてこの時間です。
トロルトゥンガへの登山道
まずはじめに、トロルトゥンガへの登山道は
長い!(片道10~14km)
足場が悪い!(岩場だらけで濡れている。)
天気が変わりやすい!(風が強く雲が多い)
ので十分な登山・ハイキング装備で行くことをオススメします。
今回はノルウェーのトレイルマップのアプリOutttを使って記録を取りました。
最初に2kmほど記録忘れと、最後もスマホの電池切れで切れてしまってますが、スタートとゴールは下のT字路になっているところでした。
(P2から) 0-4km
昔の情報だと、この区間が一番キツいとあるのですが、今は舗装されたつづら折りの道を上がっていくだけです。
P2からP3までで標高差のほとんどを稼ぐので、昔の登山道は急だったようですが、今はつづら折りのターンが多い代わりにそこまで急でもないです。
P2地点からはケーブルカーの線路跡が見えますが、立入禁止になっているようです。
ちょうど舗装道路から登山道に入ったあたりで残り10kmの看板が見えてきます。その手前あたりでシャトルバスが停車するのでバス勢はここからスタートです。
4-7km
比較的フラットな地帯を歩きます。沢が流れて小さな橋がかかっているところも。
後述しますが、キャビンが十数件見えます。
2kmぐらい歩くと、ぐっと傾斜が上がるところがあります。
傾斜の上から振り返るとこんな感じです。
7-12km
この区間はゆるやかなアップダウンを繰り返しながら徐々に登っていきます。
そこまで大きな景色の変化はないですが、時折Ringedalsvatnet湖が見えます。
岩場なので時折登山道を見逃しがちですが、赤いスプレーで「T」と書いてあるのが登山パスです。
12-14km
あと一息!というところです。
緑が少なくなって、黒い岩の上の歩いて行きます。滑りやすいので気をつけてください。
到着!
岩場の先を行くと待ちに待った絶景が広がっています。
もちろんみんな自分たちだけで写真を撮りたいので、写真に入らないところで順番待ちの列ができています。
降りるところも急で、はしごが数段ついていますが子供などにはきついかも。
順番まっている間に霧が出てきてしまって、少し曇った写真になってしまいました。赤いのが私です。
写真を撮っているところから見るとすごく怖いですが、実際に行ってみるとかなり幅があるし上向きに突き出ているので大丈夫です。
こんな大勢で写真を撮っていたグループも。
ただ日本語Wikipediaでは事故なしとありますが、2015年にオーストラリア人の留学生が右側にはみ出すぎて滑落死するという事故があったので、あまり下を見に端っこに行くようなことはやめたほうがいいです。
前に並んでいたワンコのシンバくん。
あのライオンキングのシンバなのですが・・・
行く前に知りたかった山小屋 Air B&Bの存在
上述の通り、P3から2kmほど登山道を歩くと、ちらほらと山小屋が見えてきます。
ノルウェーでは、一つの家族が普段住む家とは別に山小屋(英語だとキャビン、ノルウェー語でヒュッテ)を持つのが珍しくなく、週末や長期の休みなどには自分の持っている山小屋で冬はスキー、夏はハイキングや釣りなど自然に親しみながらゆっくり過ごすのが文化なのですが、このあたりにも山小屋を持っている人がいるようです。
下山後、もしや、と思って検索してみたらやっぱりありました。
このキャビン群のうちの一つがAirbnbで貸し出されていました。6人収容で23000円なので、ホテル取るより割安になるかもしれませんし、リアルなノルウェー体験としては面白いと思います。
エアビーで検索すると他にも近くの家がヒットするので、ホテルより近くで滞在したい場合は使えるかもしれません。